代表挨拶

 早いもので、私が『ホールセキュリティ』という分野に身をおいて、10年以上が経とうとしております。

 思えば10数年前というのは、不正、いわゆる≪ゴト≫の原型が出揃ってきた時期であります。以来、数多くの不正および業界の変化を見てまいりましたが、ここ最近、1,2年の動きを見て特に感じるのは、不正の変化・巧妙化は勿論なのですが、それ以上に、不正を取り巻く『社会認識の』変化であります。

 簡潔に申しますと、見る目が非常にシビアになってきています。

 これまでは、仮に不正品が一個仕込まれたとして、「仕込まれた後に除去さえ出来れば」ほぼ問題は起きませんでした―――――もちろん今現在は、そんな単純な話ではありません。

 仮に「不正品が一個混入していた」とすれば、それだけで、十個だろうが一個だろうが、外部不正だろうが内部不正だろうが、「違法営業は違法営業」と、社会・行政に見なされ、下手をすれば行政処分が降りかねない・・・そんな時代になりつつあるのです。

 いわゆる、『企業のリスクマネジメント/危機管理』というものですが、その厳しさは、ホール業界以外に目を向けるとより一層はっきりと見ることが出来ます。

 最近では、食品メーカーの産地偽装、建設業界の耐震強度表示偽装、などなどが、皆さんおなじみかと思います・・・・・これらは、企業側が意図したものであろうと、意図しないものだろうと、不良品が出た場合、「徹底して消費者を守る」という姿勢がなければエライことになるという、ホール業界にとっては、なかば反面教師にすべき事例ではないでしょうか。

 これまでは、ホール業界サイドは「不正の被害者」という立場に身を置いていられました――――が、これからは、「お客さん(遊技客)こそ」が不正の真の被害者なのであり、ホール業界サイドは、被害者でありながらも、同時に

 「加害者(ゴト師)から被害者(お客)を守る『企業義務』を求められている」

・・・・・そういう立場になりつつあるのではないでしょうか。

 『第一に己、ではなく、お客を守る』

というセキュリティ意識、そこに企業認識をシフトできなければ、その企業の、10年後20年後の繁栄は望めない・・・・・私はそう感じております。

 とはいえ、現状の、非常に高度化した不正から『お客』を守りきる、というのは相当難しいことです。正直申せば、

 「自衛するという意識を持つことは必要不可欠ではありますが」

 「自衛すること自体は非常に厳しい」

と言わざるを得ません。

 そういった厳しい現状の中で、少しでも皆様ホールサイドのお力となり、皆様の本分である営業・接客サービスに専念できる環境を醸成できましたら弊社の本懐に他なりません。

 10年先20年先を見据えたホール運営のために―――――社員一同、誠心誠意、尽力させていただく所存でございます。是非、弊社をご活用下さいませ。

株式会社ジーティネット
代表取締役社長 松本考弘

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