情報の取り扱い

情報の取り扱い

北斗、番長、ミリゴ、鉄拳などなど …

スロットの人気・看板機種の不正被害報告が相次いで上がっている今。

まさに、異常事態です。

                                                                      
4号機時代、不正の温床とも言われた「吉宗」などをも凌駕するほどの、不正手口の変化、多様化に各店舗の皆様は困惑し、混乱し、半ば把握しきれない、監視しきれないと、正直さじを投げていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。

そのような状況下だからこそ、情報の収集方法、情報の分析、情報に基づいた対応など、情報の取り扱いが非常に重要であるのです。

                                                                      
そこで、今回は情報の取り扱いについて考えてみます。

『情報リテラシー』という言葉があります。

情報リテラシーとは、情報を十分に使いこなせる能力のことであり、大量の情報の中から必要なものを収集し、分析・活用するための知識や技能のことを指します。

以下、【小寺信良 「ケータイの力学」 コンピュータと子どもの関係、そして情報のカタチ】より引用させていただきます。
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我々が普段扱っている情報、何気なく「情報」と呼んでいるが、実はいくつかの段階に分かれている。

一番下が「データ」、次が「情報」、その上が「知識」、最上位層が「知恵」である。

「データ」とは、それ自体が特別な意味を持たない事実や数値のカタマリだ。
「情報」は、データを意図・目的を持って集計・加工し、意味を持たせたものだ。
「知識」は、情報の中に隠された意味を読み取って整理し、特定の目的に利用できる形に体系化したものである。いわゆる「ノウハウ」がこれにあたる。
「知恵」とは、知識をベースにして、未知・未来の状況に普遍的に対応できるような蓄積である。
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不正情報は収集するたけではなく、自店の設置状況、ハウスルール、設備機器などを含めて分析し、オペレーションの改善、新たな機器の設置など、具体的対策に感化させる必要があります。

つまり情報は、収集するだけではなく、活用されて、初めて役に立つものになるのです。

【収集】
ホール企業様において情報収集先は、どのようになっていますでしょうか?

組合やインターネット掲示板だけになってはいませんでしょうか?

実際に被害に遭ったことを想定して頂くとお分かり頂けると思いますが、被害に遭った際は、原因追及、上司への報告など、やらなければならないことが多数発生するため、組合への連絡やインターネット掲示板への投稿は、後回しになることがほとんどです。

つまり、組合やインターネット掲示板の不正情報は、現在進行形の情報ではなく、過去の情報であると言えます。

さらに収集の頻度も重要になってきます。不正情報を取り扱う会社と契約をして、ホームページを確認出来たとしても、定期的に確認しなければ意味はありません。最低でも3日に一度、出来れば毎日情報収集が必要です。

現在の情報化時代では、有用な情報収集先と収集頻度の僅かな差が被害の有無を分けかねません。
今一度、情報収集先の選定と頻度の確認が必要であると言えます。


【分析】
次に収集した情報の分析が必要となります。

新しい不正情報が入り、分析を行う際は、必ず『肯定的スタンス』で行うべきであると考えます。

「本当にそんな不正出来るの?」「ガセじゃないの?」 などなど
肯定的ではないスタンスで捉えてしまうと、どうしてもそちらが優勢になってしまい、対策・対応を遅らせてしまうことが、しばしば見受けらます。

ただ、インターネット上などにおいては、店舗の方の不安心理を煽るような文面などで、取り上げていたり、信ぴょう性に欠ける情報が配信されている場合もございますし、弊社でも情報が少ないばかりに、間違った推測を出してしまうこともございます。

収集した情報を100%鵜呑みにせず、「何かしら意図があって配信された情報かもしれない」「この推測はロジックが足りないため、間違っている可能性がある」など、自身で一定の分析をする必要性があります。


【活用】
前述の【分析】を基に、自社・自店で不正対策に役立てます。

《クレジット計上ゴト》や《メダルサンドゴト》《メダル持ち込み》など、誤差が発生する不正が流行り出したら、ジェットカウンタに流す際に差枚チェック・売上チェックを行うなど、不正に則した対応を構築することが重要です。
これこそ、『情報リテラシー』であると言えます。

多くの店舗で近隣他店の稼働調査を毎日行っていると思います。
それが営業分析上、重要なことであるのと同様、不正対策も営業戦略上、非常に重要です。

 不正対策をより迅速に、より効率的に、より効果的に行なうための第一歩が情報収集です。

その情報収集が、

一従業員に任せっきりになっていたり、
体系化されていなかったり、
主体的に情報の収集がなされていなかったりしないか、

                                                                    
この異常事態に対して、各ホール企業様が、どのように対抗し、どのように自衛するか…

                                   

現在、全国的に被害が拡大している人気・看板機種(ART機)を狙ったゴト事案は、

「データからでは異常を察知することは、まず出来ません!!」

10年先、20年先のホール環境をホール企業を見据えて、
今一度、情報面も含め危機管理体制をチェックされることをお勧めいたします。

                                                                      

2012-05-31 認識の違い ~ハンドル固定~ 【知識】と【行動】
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